ネットでの賃貸物件の探し方!おすすめの手順や検索のコツ

スマートフォンやパソコンの普及により、賃貸物件探しはまずネットで調べるのが一般的です。ネットで物件を探すことにより、不動産会社を訪れる前にたくさんの候補を比較検討することができます。しかし、効率よく希望の物件を見つけるためには、どのような手順を踏めばよいかを知ることが重要です。ここでは、ネットで賃貸物件を探す際のおすすめの手順や検索のコツを詳しく解説します。

ネットでの賃貸物件の探し方!おすすめの手順や検索のコツ

家賃の決め方

家賃は生活費のバランスを考えて無理のない範囲で決めることが大切です。家賃は毎月支払う固定費となるため、収入に見合った適正な金額を設定することが必要です。

家賃の目安

一般的な目安として、手取り収入の3分の1が適正とされています。以下に手取り収入に対する家賃の上限をまとめました。

  • 手取り13万円:家賃4万3,000円
  • 手取り15万円:家賃5万円
  • 手取り17万円:家賃5万6,000円
  • 手取り20万円:家賃6万6,000円
  • 手取り25万円:家賃8万3,000円

この計算方法は生活費のバランスを保つための一般的な指標ですが、手取り収入に対する家賃の比率は生活スタイルや家族構成によっても変わります。例えば、独身であれば多少高めの家賃を設定しても生活に余裕があるかもしれませんが、家族がいる場合は生活費が増えるため、家賃の比率を低めに抑えることが必要です。

家賃に含まれる費用

家賃は賃料だけでなく、管理費や共益費も含めて考える必要があります。管理費や共益費は物件の維持管理や共用部分の清掃などに使われる費用で、物件によっては高額になることもあります。これらの費用を含めた上で、無理のない家賃設定を行いましょう。

学生の場合

学生の場合、仕送りやアルバイト収入を考慮して家賃を設定することが重要です。一般的には仕送りとアルバイト収入の合計金額の3分の1を家賃の上限とすることが推奨されています。学業に専念するためにも、無理のない範囲で家賃を決めましょう。

家賃が適切か見極める方法

物件の家賃が他の物件と比べて高すぎたり安すぎたりしていないかを確認するためには、周辺の家賃相場をチェックすることが有効です。ネットを使って簡単に調べることができます。

家賃の決定要素

家賃を決定する要素には以下のポイントがあります。

  • 立地: 駅からの距離や周辺の環境が影響します。
  • 広さ: 広い物件ほど家賃が高くなります。
  • 築年数: 新しい物件は高額になる傾向があります。
  • 設備: 最新の設備が整っている物件は高額になります。
  • 部屋の位置(階層): 高層階や角部屋は家賃が高くなることが多いです。
  • 建物構造: 木造アパートと鉄筋コンクリート造のマンションでは家賃に差が出ます。

周辺物件の家賃と比べて明らかに安い場合や高い場合は、その理由を不動産会社に尋ねると良いでしょう。気づかなかった長所や短所が見つかるかもしれません。

家賃を抑える方法

家賃を抑えたい場合は、以下の点を考慮してみましょう。

  • 郊外に目を向ける: 都心から少し離れるだけで家賃が大幅に下がることがあります。
  • 築年数や設備にこだわらない: 築年数が古くてもリフォームされていれば快適に住むことができます。
  • 階層にこだわらない: 1階や2階は家賃が安くなることが多いです。

初期費用

賃貸住宅に入居する際には、初期費用がかかります。関東では家賃の6~7ヶ月分が相場です。以下は家賃7万円の物件の初期費用の内訳です。

初期費用の内訳

  • 敷金: 家賃0~2ヶ月分。退去時の原状回復費用や家賃滞納時の補填として使われます。
  • 礼金: 家賃0~2ヶ月分。大家さんへの謝礼金で、退去時に返金されません。
  • 前家賃: 家賃1ヶ月分。契約月の翌月分の家賃を前払いします。
  • 日割り家賃: 契約月の家賃を日割りで計算した金額。契約日から月末までの日割り家賃を支払います。
  • 仲介手数料: 家賃1ヶ月分+消費税。不動産会社に支払う手数料です。
  • 火災保険料: 1万5,000円~2万円。2年契約が一般的です。
  • 保証会社利用料: 家賃の30~70%。連帯保証人を立てる代わりに利用することができます。
  • 鍵の交換費用: 1万円~2万円。入居時に鍵を新しいものに交換する費用です。

初期費用を抑えたい場合は、敷金・礼金なしのゼロゼロ物件やフリーレント物件を検討すると良いでしょう。

エリアの決め方

エリア選びは、家賃相場や通勤・通学の利便性、周辺環境を考慮して決めます。特に交通の便は重要ですが、周辺の生活環境や治安も考慮する必要があります。

家賃相場と通勤・通学時間

家賃相場と通勤・通学時間を基にエリアを絞り込みましょう。一般的に、駅から近い物件ほど家賃が高くなります。多少遠くても交通手段が発達しているエリアであれば、通勤・通学の負担を軽減できます。

周辺環境と街の雰囲気

周辺環境や街の雰囲気も重要な要素です。実際に足を運んでみることや、「まちむすび」などのサービスを利用して情報を収集しましょう。住んでいる人の口コミ情報も参考になります。

治安と生活スタイル

治安は安心して生活するために欠かせない要素です。特に女性や子供がいる家庭では、安全なエリアを選ぶことが重要です。また、生活スタイルに合ったエリアを選ぶことで、快適な生活を送ることができます。

よくある失敗談

  • 通勤時間が予想より長い: ネットの情報だけで決めると、実際の通勤時間が予想以上にかかることがあります。事前に実際に歩いて確認することが大切です。
  • 騒音問題: 駅前の繁華街の物件は便利ですが、夜間の騒音が予想以上にひどいことがあります。昼間だけでなく、夜の状況も確認しましょう。
  • 買い物環境の不足: スーパーが近くにない場合、コンビニだけでは出費がかさむことがあります。買い物環境も重要な要素です。

間取りの決め方

間取り選びは、居住人数や生活スタイルに合わせて行います。快適に暮らすためには、適切な間取りを選ぶことが必要です。

一人暮らしの場合

一人暮らしであれば、ワンルーム(1R)や1K、1DKといった居室が1つのタイプが一般的です。以下に各間取りの特徴を示します。

  • ワンルーム(1R): すべての生活空間が1つの部屋に集約されているため、家賃が安く抑えられることが多いです。ただし、調理、食事、くつろぐ場所、寝る場所が同空間になるため、スペースの使い方に工夫が必要です。
  • 1K: キッチンと居室が別れているため、料理の匂いが居室に広がりにくくなります。少しプライベート空間を分けたい場合に適しています。
  • 1DK: キッチンが広めで、食事スペースとしても使えるため、より快適に生活できます。予算に余裕がある場合におすすめです。

二人で暮らす場合

カップルや夫婦、ルームシェアなど二人で暮らす場合は、少し広めの部屋を選んだほうが暮らしやすくなります。二人の関係性や生活スタイルによって適した間取りが変わります。

  • 1LDK: リビングと寝室が分かれているため、プライバシーを保ちつつ生活できます。カップルや夫婦に向いています。
  • 2DK: 2つの居室があるため、友人同士のルームシェアにも適しています。個室を確保しつつ、共有スペースも持てる点が魅力です。
  • 2LDK: リビングダイニングと2つの寝室があるため、広々とした空間で生活できます。家族や複数の人でのシェアにも対応できます。

家族の場合

家族で暮らす場合は、世帯の構成に応じた間取りを選ぶ必要があります。2〜4人家族の場合は、それぞれに個室が必要か、共有空間を重視するかがポイントです。

  • 3LDK: 3つの寝室とリビングダイニングがあるため、家族全員が快適に過ごせます。特に4人家族に適しています。
  • 4DK: 4つの居室があり、個室を確保したい場合に向いています。大家族やプライバシーを重視する家族におすすめです。

よくある失敗談

  • 冷暖房効率の悪さ: ワンルームの部屋は、玄関などのスペースも含めて一室になっているため、冷暖房効率が悪く、電気代がかさむことがあります。仕切りがないため、料理の匂いがこもりやすい点にも注意が必要です。
  • 収納スペースの不足: 部屋の広さばかりに気を取られて収納スペースを確認しないと、後で荷物の収納に困ることがあります。クローゼットや収納棚の有無を確認しましょう。

部屋探しの時期

不動産業界には繁忙期と閑散期があります。部屋探しをする人にとっては、どちらの時期に物件を探すのが良いのでしょうか。

繁忙期と閑散期の違い

  • 繁忙期(1~3月): 物件数が多く、新築物件の情報も増える時期です。しかし、競争が激しく、人気物件はすぐに埋まってしまいます。
  • 閑散期(7~8月): 物件数は少ないものの、家賃や初期費用の交渉がしやすい時期です。大家さんが値下げに応じることもあります。

部屋探しから入居までの流れ

  1. 物件探し(1~2週間): ネットなどで物件情報を調べます。希望の部屋やエリアのイメージを固めます。
  2. 不動産会社に行き、内見(1日~1ヶ月): 気になる物件が見つかったら、不動産会社に連絡して内見します。複数の物件を比較して最適な物件を決定します。
  3. 申し込み・入居審査(3日~1週間): 住みたい物件を決めたら入居申込書を提出します。その後、貸主による入居審査が行われます。
  4. 重要事項説明(1日): 審査に通ったら、契約前に重要事項説明を受けます。不動産会社の担当者が詳細を説明してくれます。
  5. 契約手続き(~1ヶ月): 契約後は引越しの準備や、引越しに伴う諸手続きを進めます。

引越しのタイミング

引越しは新居に移りたい2ヶ月前から準備を始めると安心です。特に2月と3月は引越しシーズンで、好条件の物件を借りるまでに時間がかかる可能性があるため、早めの準備をおすすめします。

引越し会社の料金変動

引越し会社の料金も時期によって変動します。1年で最も料金が高くなるのが3月ごろです。この時期の料金は通常よりも1.3〜1.5倍程度高くなり、値段交渉も難しくなります。引越しシーズンに引越しをする場合は、普段よりも価格が高くなることを踏まえて、節約を意識したほうが得策です。

ネットで物件を検索するコツ

ネットで賃貸物件を探す際には、効率よく検索するためのコツがあります。ここでは、ネット検索を活用して理想の物件を見つけるための具体的な方法とおすすめのツールを紹介します。

検索サイトの選び方

賃貸物件を検索するサイトは大きく分けて2種類あります。1つ目は、不動産会社が運営するサイトです。これらのサイトには、その不動産会社が管理している物件や提携先からの仲介物件が掲載されています。これらのサイトには独自の物件情報が含まれていることもあります。

2つ目は、複数の不動産会社の物件が集まったポータルサイトです。ポータルサイトにはさまざまな不動産会社から物件情報が集まっているため、物件の掲載件数が非常に多く、複数の不動産会社の物件をまとめて探すことができます。

効率的な検索方法

ネットで物件を検索する際には、次のポイントを押さえると効率よく物件を見つけることができます。

  • 希望条件を明確にする: 家賃、エリア、間取り、築年数、設備などの希望条件をあらかじめ決めておくことで、検索結果を絞り込むことができます。
  • 複数のサイトを利用する: 複数のサイトを利用して、できるだけ多くの物件情報を収集しましょう。これにより、より広範な選択肢の中から最適な物件を見つけることができます。
  • フィルター機能を活用する: 家賃、間取り、築年数、駅からの距離などの条件を設定できるフィルター機能を活用して、条件に合った物件を効率よく絞り込みます。
  • 写真や間取り図を確認する: 物件の写真や間取り図を確認することで、実際の部屋のイメージをつかむことができます。部屋の広さやレイアウトを確認しましょう。
  • 口コミやレビューを参考にする: 住んでいる人の口コミやレビューを参考にすることで、実際の住み心地や周辺環境の情報を得ることができます。ポータルサイトやSNSでの評価をチェックしてみましょう。

おすすめの検索サイト

以下は、賃貸物件検索におすすめのサイトです。

  • SUUMO(スーモ): 全国の賃貸物件情報を網羅しており、詳細な条件設定が可能です。また、口コミ情報やエリアガイドも充実しています。
  • HOME'S(ホームズ): 物件数が多く、検索機能が使いやすいです。3D間取り図やパノラマ写真で物件を確認できる点が特徴です。
  • アットホーム: 複数の不動産会社の物件情報を掲載しており、比較検討に便利です。エリアや沿線ごとの検索がしやすいです。

部屋探しの時期

賃貸物件探しには、物件数や家賃、初期費用に影響を与える繁忙期と閑散期があります。どの時期に物件を探すのが良いかについて解説します。

繁忙期と閑散期の特徴

  • 繁忙期(1~3月): この時期は引越しシーズンであり、物件数が増えるとともに、新築物件の情報も多くなります。しかし、競争が激しく、人気物件はすぐに埋まってしまうため、早めの行動が必要です。
  • 閑散期(7~8月): 閑散期は物件数が減るものの、家賃や初期費用の交渉がしやすい時期です。大家さんが値下げに応じる可能性が高いため、コストを抑えたい場合におすすめです。

部屋探しから入居までの流れ

部屋探しをスムーズに進めるためには、以下のステップを参考にしましょう。

  1. 物件探し(1~2週間): ネットや不動産情報誌で物件情報を収集し、希望の部屋やエリアを絞り込みます。
  2. 不動産会社に行き、内見(1日~1ヶ月): 気になる物件が見つかったら、不動産会社に連絡して内見を予約します。複数の物件を比較検討しましょう。
  3. 申し込み・入居審査(3日~1週間): 住みたい物件が決まったら、入居申込書を提出します。入居審査に通るかどうかは、収入や信用情報によって異なります。
  4. 重要事項説明(1日): 審査に通ったら、不動産会社の宅地建物取引士から重要事項説明を受けます。契約内容や物件の詳細について説明を受け、疑問点を確認しましょう。
  5. 契約手続き(~1ヶ月): 契約が完了したら、引越しの準備を進めます。引越し業者の手配や、転居届の提出などの手続きを行いましょう。

引越しのタイミング

引越しのタイミングは、新居に移りたい2ヶ月前から準備を始めるのが理想です。特に繁忙期には、好条件の物件を確保するために早めの行動が求められます。また、引越し業者の料金も時期によって変動するため、料金が高くなる繁忙期(3月ごろ)を避けることでコストを抑えることができます。

引越し会社の料金変動

引越し会社の料金は時期によって変動します。最も料金が高くなるのは3月ごろで、この時期の料金は通常よりも1.3〜1.5倍程度高くなることが一般的です。引越しシーズンに引越しをする場合は、普段よりも価格が高くなることを踏まえて、細かい荷詰め作業などは自分で行い、節約を意識すると良いでしょう。

引越しの準備

引越しは新居に移る前の大事なステップです。スムーズな引越しを実現するためには、計画的な準備が欠かせません。

引越しのチェックリスト

引越しの準備を円滑に進めるために、以下のチェックリストを活用しましょう。

  • 1ヶ月前:
  • 引越し業者の選定と予約を行う。
  • 不用品の整理・処分を開始する。
  • 引越し先の役所に転居届を提出する。
  • 新居の電気・ガス・水道の契約手続きを行う。
  • 2週間前:
  • 引越し業者と具体的な引越し日時を確認する。
  • 荷造りを開始する。使用頻度の低いものから詰める。
  • 転出届を役所に提出し、住民票の移動を準備する。
  • 郵便局に転送届を提出する。
  • 1週間前:
  • 引越し業者に当日のスケジュールを確認する。
  • 荷造りを完了させる。貴重品や重要書類は別に保管する。
  • 現在の住居の清掃を行い、退去時のチェックリストを確認する。
  • インターネットやケーブルテレビの契約を移転手続きする。
  • 引越し前日:
  • 最終的な荷物の確認を行う。
  • 引越し業者に支払う料金の準備をする。
  • 新居の鍵を受け取る。
  • 引越し当日:
  • 引越し業者の作業を確認し、指示を出す。
  • 旧居のガス・電気・水道の閉栓手続きを行う。
  • 新居に到着後、ガス・電気・水道の開栓手続きを行う。

引越し後の手続き

引越し後も、さまざまな手続きが必要です。以下の手続きを忘れずに行いましょう。

  • 住民票の移動: 新居の市区町村役所で住民票の移動手続きを行います。
  • 転入届の提出: 新居の役所で転入届を提出します。
  • 健康保険の住所変更: 健康保険の住所変更手続きを行います。
  • 銀行やクレジットカードの住所変更: 銀行口座やクレジットカードの住所変更手続きを行います。
  • 運転免許証の住所変更: 警察署や運転免許センターで運転免許証の住所変更手続きを行います。

引越しの節約方法

引越しにはコストがかかりますが、節約する方法もあります。

  • 荷物の整理と処分: 不要な物を事前に整理し、処分することで引越しの荷物を減らし、費用を抑えることができます。
  • 引越し業者の比較: 複数の引越し業者に見積もりを依頼し、比較検討することで、最もコストパフォーマンスの良い業者を選ぶことができます。
  • 自力で引越し: 小規模な引越しであれば、自力で引越しを行うことで大幅なコスト削減が可能です。

まとめ

ネットでの賃貸物件探しは、家賃やエリア、間取りなどの条件を明確にして行うことが重要です。初期費用や引越しのタイミングを考慮し、適切な時期に物件を探しましょう。ネットを活用することで、多くの物件情報を効率よく比較検討し、理想の物件を見つけることができます。引越しの準備も計画的に行い、スムーズな新生活をスタートさせましょう。